インタビュー
柔らかさと粘り強さ
コンピューターの世界に足を踏み入れたのは、小学校3年生の時だ。パソコン教室に入り、タイピングの練習を行ったりWordなどのアプリケーションの使い方を学んだりした。コンピューターって楽しいなと思い、また同級生たちがまだ出来ないことが自分でこなせることも嬉しかった。
大学は情報科学科へ。意外にも、プログラミングを始めたのは大学に入ってからという。「プログラムを作る側も楽しい、と思えるようになるまでには、少し時間がかかりました」。
周囲の人たちからは、「優しい、物腰が柔らかい」と言われているが、一方で、研究では粘り強い一面も併せ持つ。学部を3年で終えて、大学院へ飛び級入学した今の研究室で、最初は専門研究をどのように進めればよいか、もがいた時期があったそうだ。周囲のアドバイスも受けながら、諦めずに考え続け、今のテーマにたどり着いた。
現在は、ネットワークの制御を研究している。限られたインフラを多数のユーザーへ配分する際に、刻々と変わる状況の中でも良い配分状態を維持する方法を探っている。環境が変動する中で生物が進化してきた、その知見を取り入れようとしている。
「工学は目的に最適化したものを作ろうとする傾向があるけれども、生物はそうではなく、最適ではないかもしれないが少々壊れても大丈夫な頑強さを持っている。今後ネットワークがますます大規模化することを考えると、生物の頑強さから学ぶ必要性があると感じています」。
6種類のイヤホンを気分で使い分け
趣味は音楽鑑賞という。店で視聴したり、ネットのレビューを参考にしたりして集めたイヤホンは、全部で6種類ある。
「日によって聞きたい音が違う。硬い音、柔らかい音、朝起きて付けてみて、何か違うと思ったらヘッドホンを取り替える、という感じで使っています」。今のお気に入りは、柔らかな音を出すタイプだ。細部にこだわる気質は、研究にも反映されているかもしれない、という。
自分の研究で、世の中をもっと便利に
将来は大企業に就職して、社会に大きなインパクトを与えられるような研究がしたいという。
HWIPのカリキュラムの一貫で、2016年夏に約2か月間、国内の大手電機メーカーでインターンとして働き、具体的な社員の動き方を目の当たりにして、企業で働くイメージをつかめた気がした。
「大規模な実用化に関わるような、社会にインパクトを与えるテーマに取り組むには大企業が良いかな、と考えています。世の中で用いられている工学システムをもっと便利にする研究に取り組み、世の中に良い影響を与えられたらとても嬉しいなと思っています」。
2016年12月インタビュー
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h1>生物と情報ネットワークの融合研究分野をより発展させていきたい!
Q プログラムに応募した動機は?
所属研究室の先生が本プログラムを紹介してださったのが応募を考えるきっかけになりました。はじめはどうしようかと悩みましたが、融合研究についてはもともと興味があり、また学費の面で援助が受けられれば進学するうえでとても助かると考えたので、応募しました。
Q 将来の夢・目標は?
研究者になりたいと考えています。このプログラムを通じて得た知識や経験から、生物と情報ネットワークの融合研究の分野をより発展させていくことができればと思っています。
Q プログラムの魅力は?
自分の専門分野とは違う分野の知見を得ることができ、自分の視野を広げることができることだと思います。また、周りの人たちのモチベーションが高いので自分のモチベーションも上がります。こうしたことが、自分に非常に好影響をもたらしてくれています。