第三期生

MENESES CARNERO ALEXIS JOSEメネセス カルネロ アレクシス ホセ

基礎工学研究科 システム創成専攻

大阪大学基礎工学部

インタビュー

人への関心、電子工学への興味

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。肝心なことは、目に見えないんだよ」(『星の王子さま』アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)。

7歳の頃から、この言葉が好きだったという。「最初は見たいものしか見えない。自分の見方を変えて、他の人が何を必要としているかを考えた時、それは、本当に何が起きているかについての、より優れた見方だと思います」。

人々の行動に子供の頃から興味があった。なぜそのような行動をするのか、それを理解したいという気持ちが強かったらしい。

11歳の頃からは、電気にも興味を持って勉強しようと思い始めた。電気関係の仕事をしていた父が、技師になるためのクラスに2年間通っていた。それに連れて行ってもらって、話を聞くのが大好きだったという。どうして照明がつくのか。コンピューターはなぜ動くのか。「その分野に深く携わりたいと思うようになりました」。

ロボットと音楽で、人間同士を共感させる

ペルーにいる時コンタクトした教授が、基礎工学研究科の石黒浩教授と共同研究をしたことがあり、その縁で石黒教授の研究に関心を持ち、「ここだ!」と思ったそうだ。「人を理解したいという石黒教授のコンセプトがとても好きです。電気に関する知識を、人々の行動を理解することに活かしたい」。

今は、人間同士を共感させることについて探求している。ロボットを、人と人をつないで共感させるために活用したり、さらに人々の同調を助けるために音楽を使ったりしようとしている。

「音楽は、人々を何かに巻き込む力がとても大きい。ミュージック・セラピーをロボティクスに応用したい」。自らもギター歴12年で、音楽は熱中しているものの一つ。その経験も活かされている。

教育面で母国に貢献したい

HWIPのインターンや融合研究などの多彩なカリキュラムのもと、様々な分野・組織でどのように研究が進められているか学ぶ機会が得られた。「自分の持つ工学的な視点だけではできない、異なる方法で世界の問題を見る上で助けになります」。

今の研究を、ひきこもりや、社交不安障害の人の問題解決のツールに役立てたいと考えている。教育への活用も視野にある。将来的にはペルーに戻り、研究の成果を社会に還元したい。起業して、教育を十分に受けてこなかった人にも活躍できる場を提供できれば、とも考えている。

2016年12月インタビュー

(実際のインタビューは英語)

“心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ。”
-アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ

Q プログラムに応募した動機およびプログラムの魅力は?

私は、学際的な研究が科学の次のステップであると考えているのでヒューマンウェアプログラムに参加しました。1つのトピックの専門家であるだけでは十分ではなく、知識を共有して、より素晴らしいものの開発に貢献することが必要です。

Q 自身の専門または得意分野は何で、プログラムでそれをどのように発展したい?

私はこれまでに電子工学を学び、今は電気通信に焦点を当てています。人間には情報を通信する必要があり、ロボット工学はその情報通信のより良い理解を見つける方法になり得ると考えています。私は音楽とロボットに関して研究しており、特に人間に対するより良い音の授受を目的として、無線ネットワークを用いた情報通信での音響効果についてもっと研究していきたいと思います。

Q 将来の夢・目標は?

私の現実的な夢は、通信やロボットを使用して社会的疾患をもつ人々を治療するために、社会的コミュニケーションのキーポイントを見つけることです。私は人間の幸せにおいて社会的関係がもつ力が非常に大きいことを確信しており、具体的な改善を行っていくことで、目標へのよりはっきりとしたアイデアを達成したり、実際の社会的疾患に対してより良いの治療法を見つけたりすることができると考えています。

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