冨永 登夢

第二期生

冨永 登夢

基礎工学研究科 システム創成専攻

インタビュー

サッカーを通して「チーム」の面白さを学んだ

「ずっとサッカーしてました。もう夢中になってやってましたね」。高校生の時は、授業を終えるとすぐに走っていって着替え、ボールを蹴っていた程だそうだ。

10歳でサッカーを始めるまでは、泣き虫で根気のない、すぐ諦める、どうしようもない男の子だったというが、中学3年生の時は県代表になるほどに成長した。

「1プラス1が2でないのがチームスポーツ」。自分たちの力が多少劣っていても、頭を使えば勝てることがある。相手の弱点をつき、協力して戦うことの面白さがそこにあるという。

研究でも、チームを俯瞰的に見渡す

サッカーではディフェンスを務め、チームの一番うしろから常に全体を見るポジションだった。全体を見渡し、チームの一人一人や、チーム全体が上手く動いているかに気を配る。サッカーを通して身に着いた視野は、研究でも役立っているかもしれないという。我の強い研究者、同級生同士が集まって議論するときには「この人の言っていることは、こうじゃないかな」と咀嚼してあげたり、役割を振り分けたりと、調整役も果たしている。

HWIPの異分野の学生たちとの交流では、自分では気づいていなかった面白い意見が出てくるのが良いという。「研究は個人プレーが多いんですけど、融合研究のようにいろんな人と周りで協力すると、自分の力がぽんと出たりする。他の人の協力を得てパフォーマンスを発揮するという意味では、チームスポーツと似ている面もあります」。

SNSで見える行動から心理を探る

大学に入ってからは、映画にはまった。監督ごとに撮影のアングルやカットの長さが違う。「この人は顔を正面から撮っているな、とか、感情移入させたい時はその登場人物の視点になっているな、とか」。その構造を読み解き、背後にある作り手の意図を分析する。テレビでバラエティー番組を見ているときも「何で、これを『面白い』と思っているんだろうと考えています」。

人間の心理を知りたい欲求は、現在の研究にもつながっている。SNSをどんなふうに使っているかを調べることで、使い手の性格や心理を解き明かそうとねらう。例えば「投稿する」「返信する」「会話する」「どんなプロフィール写真を選んでいるか」などの行動、誰とつながっているかなどを、膨大なSNS上の情報から拾い、分析する。

「友達のリンクや人間のネットワークが見える。人間関係を大規模、かつ明示的に初めて観察できる場がSNSです」。情報科学だけでなく、心理学や社会学の論文も読みこなし、その広大な学問の海から新しい何かを見出そうとしている。

将来は、どちらかといえば企業志望。それぞれの企業には、世の中で生き残ってきた理由があり、その中で積み重ねられたノウハウを学びたい。「どこに所属しているか」ではなく、「どんな場所で何をしているか」が重要だと考えている。

2016年12月インタビュー