第一期生

DASHDAVAA, KHURELTULGAダジダワー, フレルトラガ

情報科学研究科 マルチメディア工学専攻

大阪大学工学部出身

DASHDAVAA KHURELTULGA

インタビュー

ゲル住まいから大都会まで、多彩な生活体験が強み

出身は、12世紀に世界的な帝国を築いたチンギス・ハーンが生まれたと言われるモンゴル東部の県。小さい頃は、羊と牛と山羊に囲まれてゲルに住み、電気も限られた時間しか供給されない郊外で育った。「そんな自然に囲まれた環境から、大阪のような大都市まで、多様な環境で暮らした経験をもとに、同年代の人とは違う角度から世の中を見ることができるのが強み」という。

中学生の時、授業でコンピューターのプログラムを体験した。「1から20まで足すという単純なプログラムを書いて、ENTERを押すと答えが出てきた。結構びっくりしました。コンピューターが順番にどんどん足していってくれているのが、すごく気に入ったんです」。高校生の時にはプログラミングのコンテストにも応募するほど本格的に取り組み、日本の高等専門学校、大阪大学へと進み勉強を続けた。

スパコンの高速化を研究

現在は、スーパーコンピューターをよりパワフルにする研究をしている。ネットワークをうまく制御して、プログラム間のデータのやりとりを高速化し、計算を効率的に進めようとしている。

HWIPでは、異分野の人に簡単には話が通じないことに気付かされたという。工学部出身でコンピューターサイエンスを研究する自分が当たり前と思っていても、生物学をやっている人に話す時は、相手のバックグラウンドを考えながら話さないと通じない。「自分の研究を、いかに他の分野を専門としている人にも関心をもって理解してもらうか。それは、社会に出ても、会社に入っても絶対に同じことが起きる。その準備としても、きっと役に立ちます」。

母国モンゴルに貢献できる起業を目指す

起業家のイーロン・マスクにあこがれる。火星に行くために安いロケットが無いなら自分で作ってしまう。そんなアイデアを形にする強い意志の力と実行力に惹かれたそうだ。

2015年に、神戸市が実施している若手起業家向けプログラムで米国のシリコンバレーを訪問し、現地の会社を見学したり、シリコンバレーで働く人たちの前で自分たちのビジネスプランを発表したりした。「みんなが凄く活躍しているシリコンバレーの空気、雰囲気を感じられた」。

将来は、モンゴルで起業することを考えている。例えば首都ウランバートルは、冬は暖房のため大気汚染がひどい。ITを使って汚染の監視や解析などをすることで、問題解決に貢献できるかもしれない。学んできたITの知識を活かし、起業を通じて母国の抱える課題解決に貢献したい。

2016年12月インタビュー

夢は、モンゴルで起業すること。

Q プログラムに応募した動機は?

幅広い研究がしたい、というのが参加の動機です。自分独りではできないような、スケールが大きくて、おもしろい研究ができそうだと思いました。

Q 将来の夢・目標は?

プログラム終了後は、故郷モンゴルに帰って起業したい。研究成果を生かして、社会に貢献する仕事をしたいと思っています。

Q プログラムの印象・感想は?

一言で言うと、自由な雰囲気です。学生が自由に集まって話し合い、研究ができそうな気がして、期待しています。最近バイオ系の研修に参加して、みんなと討論しました。新しい知識が入ってきましたし、新しいものの見方が聞けました。新鮮な体験でした。

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