立川 恭平

第二期生

立川 恭平

基礎工学研究科 システム創成専攻

インタビュー

人間離れした技にひかれて始めたマジック

マジックは中学1年生の秋から始めたという。大学でも大道芸サークルに所属して続けた。今も指先の鍛錬は欠かさない。論文を読んだり、テレビを見たりしながら、片手でカードを繰る練習をしている。「一生懸命努力するのは、割と好き。サボると、決まった枚数取る時に2、3枚ずれるとか、顕著に衰えが現れてしまいます」。

ジャグリング、スケボー、Xゲーム、そしてマジックなど、人間離れしている派手な技を見るのが好きだった。「あんなにいろいろできたら、どんな気分だろう。すごく気持ちいいだろうな」と思ったのが、マジックを始めた動機だった。

「いかさま」から人間の勘違いを探る

人が何を考えているのか、にも興味があった。マジックの良いアイデアは、少しずつ形を変えていっても生き残り続け、おおもとは同じだそうだ。それを見ると「人間って、こういうふうにやると勘違いするんだな」とわかるらしい。

カードマジックのルーツをたどると、賭博のいかさまに至るものが多い。「マジックは客が味方だが、いかさまの場合、周囲は敵。難易度が高い分、さらに面白い」。そこで、いかさまの調査や練習にも取り組んでいる。「どうやってずるして、相手から金を巻き上げているのか。隠したり抜き取ったりする方法も試してみています」。

人がロボットを好きになる方法を研究

高校生のころ、メディアで石黒浩・大阪大大学院基礎工学研究科教授のアンドロイド研究が広く紹介されるようになった。「この先、まだすごいことができそう」「うまい具合に人を騙すロボットがいたら、どうなるんだろう」と思い、俄然ロボット研究に興味を持ち、石黒研究室に進んだ。

研究室にて、アンドロイドと

今は「どうやったら人がロボットを好きになるか」という研究をしている。「ロボットを人間にやさしくしよう」が今の主流だが、その逆方向のアプローチだ。「人間同士の関係でも、嫌いな相手がちょっとでも嫌なことを言ったらイラッとしますが、自分が仲良くしている相手が少々イラつくことを言っても、まあまあと流すじゃないですか。ロボットとの間でそういう状態を作りたい」。マジックの経験から得た、どうやったら勘違いを引き出せるかなどの知識も活かせる領域だという。

将来は、大学の研究室とは違う文化を見てみたいと、企業などへの就職を考えている。「成果物を、何かモノとして残したい」。

2016年12月インタビュー