稲垣 成矩

第一期生

稲垣 成矩

生命機能研究科 生命機能専攻

インタビュー

生物をキラキラさせる

現在の研究テーマは、神経細胞の活動を可視化するツールを作ることだ。神経細胞の電気シグナルを検知して色が変わるタンパク質を、細胞に組み込む。そのタンパク質の光り方は、電位の変化に応じて青色っぽい色が黄色っぽく変わる。これを使えばマウスの脳が活動している様子が、従来の方法より、簡単に効率的につかめるようになるという。

大学3年生の時、現在の研究室のホームページで、初めて光るタンパク質で色とりどりに光る細胞の画像を見て「めっちゃ、綺麗やん!」と感動した。これまでの方法では見えないものを、見えるようにする方法を考えて、生物の仕組みを解き明かす。そんな研究の魅力に引き込まれた。

高校時代は物理・化学を専攻し、生物は大学に入るまでほとんど取り組んだことがなかった。大学進学時に「何か面白そうだ」と直感的に生物を選んだが、今は「いや、もう、めっちゃ難しい」。細胞の培養一つとっても思い通りにならない事もある。しかし、そこも生き物の魅力だ。

研究は「ひたすらめげずにやり続ける」、お酒を飲んだら「気づいたら踊ってます」

今の研究テーマは、できるだけ多くの種類の、光るタンパク質を調べることが勝負になる。たくさん作ってその中からいいものを拾い上げる。ひたすらめげずにやり続けるスタイルは、部活気質と共通するところがあるという。小学生の時から大学まで野球をずっと続けてきた。そこで培った粘り強さが、研究でも発揮されている。

研究ではとりあえず手を動かす。もちろんある程度は調べるけれども、頭でっかちにならないように、まず実験してしまう。とりあえず実験を自分なりにしてみて、そこから考えようというスタイルだ。

一方、研究時の集中している姿と、リラックスしてお酒を飲んでいる時の姿には差が大きいという。「気づいたら踊ってます」。

名前を見れば、どんな研究かわかってもらえるような仕事がしたい

HWIPがなかったら、ずっと研究室にこもりっきりだったかもしれないと言う。大学内の他の分野の研究室や沖縄科学技術大学院大学との交流、学会活動への支援など、自分の狭い研究分野だけでなく外と交流する機会を作ってくれることはとても貴重で、視野を広げることができた。

将来は研究者志望だ。「流れに棹をささない研究」が研究室と自分のモットーでもある。流行に流されず、自分のやりたいテーマで、全く新しいものを目指したい。「なんか、変なことやっている人やな」でも、イグ・ノーベル賞でもいい。「稲垣」という名前を見ただけで、どんな研究かわかってもらえるような、世界中で名前と研究内容を結びつけて知られるよう仕事がしたいという。

2016年12月インタビュー

  • 永井研で開発された高輝度発光タンパク質(eNano-lantern)
  • 発光電位センサーで可視化した下垂体腫瘍細胞の膜電位変化
  • プレゼン時
  • 飲酒後(動きが早くて、画像がぶれている)