オーストラリア最古の名門校シドニー大学を訪問

2015.2.26~3.4 シドニー大学(オーストラリア)

2015年2月26日から3月4日にかけて、HWIP教員3名(藤原融教授、若宮直樹教授、中野賢特任准教授)と履修生4名(濵屋 政志さん、本谷 康平さん、立川 恭平さん、Juan Lorenzo HAGADさん)がシドニー大学を訪問しました。シドニー大学はオーストラリアで最初に設立された、非常に長い歴史をもつ大学です。この訪問では、学際教育についての情報共有、大学間連携についてのディスカッション、学生間相互プレゼンテーションを含む学生間交流などを行いました。

シドニー大学では、まず、工学・情報科学研究科(Engineering and Information Technologies)の研究科長であるArchie Johnston教授からシドニー大学の歴史、研究科や学部の構成、近年の取り組みについてご紹介頂きました。この研究科は、融合研究や学際教育を積極的に推進しており、我々のプログラムと共有できる点が多く、連携の可能性についてもお話し頂きました。次に、我々の訪問に合わせて企画されたワークショップにおいて、工学・情報科学研究科の教員や学生と研究プロジェクトについて相互プレゼンテーションを行いました。Complex Systems Researchグループを率いるMikhail Prokopenko教授からは、インターネットや食物網、電力ネットワークといった複雑システムの設計原理に関する研究について、Positive Computing LabのディレクタであるRafael A Calvo教授からは人々の生活を豊かにする情報技術 (Positive Computing)についてご紹介頂きました。また、博士課程の学生からも研究プロジェクトを紹介して頂きました。この研究科では、工学や情報科学分野の従来研究に加えて、生物や医療、更には、プロジェクトマネジメントに関する研究が進められており、その多様さに驚かされました。一方、大阪大学からは4名の履修生の各々が、所属研究室の研究と自ら進めている専門研究を紹介しました。海外での発表経験がほとんど無い状態で挑みましたが、堂々とした態度で発表し、活発に議論を交わすことができました。

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シドニー大学への訪問以外にも、オーストラリアの総合研究機関であるオーストラリア連邦科学産業研究機構 (CSIRO)への訪問やブルーマウンテンの観光などを、シドニー大学のEhssan Sakhaee准教授に企画して頂きました。以上の活動を通して、オーストラリアの教育や研究の現場を履修生自らの目で見て確認し、また、文化や環境にも触れることができました。今後、今回の研修で得た経験を生かし国際的な視野をもって活躍することが期待されます。

履修生の声: 立川 恭平(二期生)

これまで海外の研究員・大学教員や学生と言葉を交わすことは多々ありましたが、実際に現地の大学や研究機関へ行くのは初めての経験でした。シドニー大学はオーストラリア最古の大学ということで、渡航前から自身のステップアップにつながる交流にしたいと考えていました。訪問するとまず初めに、Engineering and Information Technologiesの学部長のJohnston教授から大学の活動内容や展望を説明していただきました。その際、ポスドクがより活動しやすくなるようなインフラ整備の必要性についての話が持ち上がりました。現在、日本のポスドクのキャリアパス事情は芳しくないと言われています。この点を改善できれば、研究者としての道にチャレンジする人が増え、イノベーションの促進につながるのではないかと思いました。次に行ったワークショップでは互いの研究について紹介し合いました。個人的に興味を引かれたのはCalvo教授が紹介されたPositive Computingでした。ユーザの健康状態を考慮するシステムは私の研究対象に関わってくるコンセプトなので、この分野について理解を深めたいと思います。今回の研修では研究及び文化的にも異なる方々と有意義な交流ができ、異分野の人と関わることの重要性を再認識することができました。この経験を活かして、今後はより積極的に異分野の人たちとの対話を大切にしていきたいと思います。

履修生の声: 濵屋 政志(二期生)

シドニー大学を訪問して非常に興味深かったのは、ロボティクスの研究室でした。シドニー大学では、海底のマッピングロボット、鉱山の探査ロボット、農業用ロボットや火星探査ロボットなどの研究が行われています。これらのロボットを見て、オーストラリアの土地やニーズに根差した研究が行われていることに気づきました。私たちも、私たちが住む土地に根差した研究を見つけることができれば、とても面白い研究ができるのではないかと考えています。

履修生の声: 本谷 康平(二期生)

今回のシドニー渡航は、私にとっては初めての海外渡航にあたります。そのためこの渡航では、研究面だけではなく、語学面や海外渡航に対するアレルギーのようなものを克服する上でも大いに役に立つ経験を得ることができました。
訪問先のシドニー大学においては、初めて海外で複数の外国人を相手にプレゼンテーションを行いました。このプレゼンテーションを通じて、自分の研究を英語で外国の方に伝えるということの難しさや、理解してもらうにはどのようなことに気をつければ良いのかということについて、実体験として学ぶことができました。また研究内容についても、訪問先の先生に自分の研究分野(視覚神経科学)に関連するシドニー大学の研究を紹介していただくことができ、大いに刺激を受けることができました。
次の訪問先のCSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)では、オーストラリアの航空宇宙・計算機科学の研究の最前線にいらっしゃる研究者の方々に、直接研究内容を紹介していただけました。この中には、ディープニューラルネットワークやスパースコーディングなど、私たちの研究に深く関わるような研究も含まれており、研究内容のみならず研究成果を社会にいかに還元するのかという点においても大変参考になりました。今回の経験は、今後ヒューマンウェアプログラムを通じて、社会に役立つような融合研究を企画・実施していくにあたって非常に重要な有用なものであると思います。

履修生の声: Juan Lorenzo HAGAD (二期生)

Like many of my companions this was my first visit to Australia and one of the few opportunities I have had to engage in academic exchanges with academics from leading institutions overseas. What first struck me about Sydney was how culturally diverse it was. I believe much can be learned from this kind of open-mindedness, not just in society but also in research. During our visit to the University of Sydney, Professor Archie Johnston, Dean of the Faculty of Engineering, introduced us to the various research divisions supported by their department. It was very inspiring to learn about all the pressing social issues they were trying to solve through their work. What was even more amazing were all the technologies that they were developing and actually deploying into the field. They exhibited some very elegant solutions that merged engineering and information technologies. Likewise, during our visit to the Marsfield lab of the CSIRO we were exposed to the innovative, multi-disciplinary studies of the data mining team. In the end, I felt very lucky that I was able to see parallels between my own research themes and those presented at the university and at CSIRO. I sincerely hope to be able to come up with new research ideas soon and to form collaborations with them in the future.

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