相手の国を知り、日本を知ってもらう
〜 9か国の学生とディスカッション

2014.7.14~16 大阪大学

7月14日から16日にかけて、第8回学生主催学生合宿研究交流会に海外から招へいした大学院生・ポスドクと、文化的・経済的・政治的側面からみたお互いの国のさまざまな事情についてディスカッションを行いました。ドイツ、イタリア、ギリシャ、クロアチア、スロベニア、フィンランド、中国、米国、カナダという国際色豊かな12名が、履修生たちと討論。さらに今年は、履修生以外の生命機能研究科の学生も参加し、議論はどんどん広がっていきました。

初日は、地理・教育制度・食生活など、一般的なことについて自国の紹介。EUとして統合が進むヨーロッパでは、教育制度などは非常に似通ったものになりつつあるようです。また、バルカン半島の歴史など、これまでほとんど知る機会のなかった世界の大きな問題を認識するきっかけとなりました。

2日目と3日目は、日本と各国の違いについて4グループに分かれてディスカッション。ジャンルにとらわれず、知りたいこと、興味のあることを取り上げ、最後にまとめを発表するというフリースタイルの議論を行いました。このため、日本国籍の取得について、各国における同性愛と性同一性障害の事情、研究者の就労・雇用形態、働く女性の支援、不法移民と不法就労など、非常に多岐にわたったテーマが、熱く語られました。こうしたトピックスは、旅紀行を読んだり見たりするだけではなかなか知り得ないものです。履修生にとっても海外学生にとっても、お互いの国の文化・考え方や社会制度をよりよく知る一歩となり、思った以上に濃いディスカッションを行うことができました。将来、グローバルに活動するうえで、きっとプラスになるでしょう。

履修生の声:水内良(一期生)
学会などでも海外学生と議論することは多くありますが、主となるのは、各研究についての専門的なトピックスだったり、また研究以外の話題でも少人数での会話だったりします。そのため今回のような、海外学生を多く含む大人数で、各国の研究者の進路や家庭、取り巻く環境といった普遍的なトピックスに関してディベートする機会は非常に貴重であり、有意義なものでした。日本との違いに驚くことも多々あり、日本も見習うべき風習、研究機関や大学という組織レベルで改革を検討すべき点が多くあると感じました。海外学生はアジア、ヨーロッパ、アメリカなどさまざまな地域から来日されており、そのような世界各地の研究者の卵と語り、友人となれたことは、今後の研究者生活にも大いにプラスになるのではないかと思います。

履修生の声:李楽施(一期生)
一日目から二日目にかけての海外学生の母国の紹介では、一般的に知られている特徴だけでなく、大学教育システムについてもお話されました。私は日本の大学教育システムしか知らなかったので、よい勉強になりました。
二日目と三日目は、お互いの国における仕事と家庭の両立や職務移動など、さまざまな社会情勢についてグループで討議を行いました。ほとんどの海外学生は母国以外の国で暮らしており非常におもしろく、また考えさせられるような内容もあったので、よい刺激を受けました。すべてが英語で行われたことも、普段英語をしゃべることがない私にとって、英語を学習できる貴重な時間でした。

履修生の声:小森隆弘(二期生)
7月15日に、海外学生の方々とのディベートに参加しました。最初に行われたプレゼンテーションのセッションは思った以上に聞きやすく、また興味深い話がいくつもありました。例えば、ソ連やクロアチアなどでは研究予算がつかなかったことで理論分野の研究が盛んとなり、故に数学や理学の分野で秀でた研究成果が生み出されたということです。科学研究は予算がないと萎縮してしまうと思いがちだったので、新鮮に感じられました。
次のディスカッションセッションでは、日本の研究環境について紹介する機会があったのですが、うまく英語で表現する難しさもさることながら、そもそも知らないためうまく答えられなかった質問もいくつかあり、いかに日本の現状について無知であるかということに気づかされました。たった2時間でしたが、得たものは大きかったと思います。