今後に大いに期待したい
〜アドバイザリ委員から価値ある助言をいただく

2014.3.26, 27 大阪大学

act_p2014326_22014年3月26、27日アドバイザリ委員会が開催されました(トピックスの項、参照)。その一環として、26日に履修生による融合研究のポスター発表、27日には委員との意見交換会が開催されました。
ポスター発表は、これまでの合宿などで考察を重ねてきた「エイの模倣による水中ロボットの開発」「動物の群れをコントロールする生物模倣システム」「対話型情報提供メディアとしてのアンドロイド」「Design of synthetic genetic circuits by optogenetic tool」に、今回新たに加わった「分子情報通信技術—自己増幅信号を利用したバイオナノ間情報伝達システム」の5つ。履修生たちは、それぞれ現在まで出ている結果や今後の展望を熱っぽく説明しました。一方、委員からは、鋭い質問が飛び交い、履修生が返答に窮する場面も多々みられました。が、履修生の高いモチベーションと真摯な説明に、委員の皆さんも感激した様子で、その意欲に今後の進捗を大いに期待したいと語っていました。なかでも「動物の群れをコントロールする生物模倣システム」は一番実験が進んでおり、結果が楽しみであるとの講評をいただきました。履修生たちも、「これまでと違った視点での指摘があった」「実験系を再考する必要がある」など、アドバイスを前向きに受け止め、ポスター発表が終了してもその場を立ち去らず、今後の進め方などをグループで話し合っていました。
act_p2014326_32日目の意見交換会は、4つのテーブルに分かれた座談会方式で行われ、履修生と委員がより近い距離で語り合うことができました。委員の皆さんは、研究においても、社会においても、また人生においても大先輩。昨日発表した融合研究へのアドバイスのほか、ベンチャーの起業、研究者としてのキャリア、グローバルに活躍するにはどうしたらよいかなど、多岐にわたった話題は、履修生たちの世界観を大きく広げるものとなりました。履修生からは、通常では親しくお話できることができないような方々と、気軽にいろいろ話せたことがよかったという感想が聞かれました。また、セミナー形式ではなかなか質問できないような細かい質問もでき、何かしらの道しるべを見いだした履修生もいました。委員の皆さんからも、意欲あふれる履修生のサポートをしたいという思いを感じることができ、今後の本プログラムおよび履修生との交流にも期待したいと思います。
act_p2014326_4

履修生の声:古林太郎さん
私は、生命科学と情報科学の融合研究として「分子通信技術」に関するポスター発表を行いました。従来の通信技術では「情報の表現」と「情報の伝達媒体」が切り分けられていますが、分子通信においてはともに分子そのものが担います。この点において、特に情報や工学出身の先生方から「情報が運ばれることと、モノ(分子)が運ばれることを混同している」など厳しい指摘を受け、他分野の専門家はどのような点に着眼するのか、どこで誤解が生まれやすいのかなど、多くの教訓を得ることができました。多様なバックグラウンドを持つ人々の集まりである社会に対して有効な情報発信を行うための訓練としては、さらに幅広い分野の方々に批評をいただくとより有効かもしれないと思いました。
意見交換会では、アルゴリズムの専門家である高岡先生とお話をさせていただきました。私は生物を多様な分子が相互作用するネットワークとみなして研究する手法に興味がありますが、高岡先生はグラフ理論の視点から、考えてもみなかったネットワーク的見方のヒントを提供してくださり、異分野の専門家との交流の大事さを改めて実感する機会になりました。

履修生の声:渡辺美紀さん
融合研究発表では、アドバイザリ委員の先生方から「本プログラムの5年間をかけて何を達成したいのか」という意識を持って融合研究に臨むことの大切さ教わりました。また、意見交換会では、学生が投げかける質問に対して、多様な人生経験を持つ先生方から魅力的なお話を聞くことができ、普段とは違う視点で思考を進めることができたと感じます。この2日間を通じて改めて自分たちの行っている研究に意義を感じ、さらに深めていこうという気持ちが強くなりました。

履修生の声:有本庸浩さん
今回の活動では、異分野の仲間と共同で進めてきた融合研究をアドバイザリ委員の先生方に報告することができました。私が所属する融合研究グループでは、今回の発表を大きな通過点と捉え、グループが発足した12月の合同合宿以降、議論や実験による検討を積み重ねてきました。各自の専門研究と比べると、活動期間は3ヶ月とまだ短いのですが、各自の専門性を生かすことで、急速に研究を深められたと思います。先生方から、研究アイデアやそのアプローチ方法について広くご講評をいただけたことで、自分たちの研究活動をあらためて見つめ直すことができ、次に取り組むべき課題がより明確になったと思います。また、将来の目標や進路などについても意見交換ができ、新しい視点を学ぶことができました。今後は、今回の発見を生かし、一層努力したいと思います。act_p2014326_5